22回チラシ 第22回公演
「白球-HAKKYU-〜いつか見た青い空の下で〜」
01年10月
劇場:阿佐ヶ谷アートスペースプロット
作:伊勢タケル /演出:畔上義夫
出演:畔上義夫
針井呉次
MARI
阿左美慎吾
楓りま

 ある大学の野球サークルのお話。始めこの大学には野球部があると思って入学し
た堀井晋だったが、野球部が無いと知り、野球部を作るべく始め、野球サークルを
作ろうと頑張る。晋はビラを大学中に配り、配ってる時に偶然駒村純と出会い彼も
野球サークルに入部する。駒村は昔イジメられっ子で新しい環境で自分を変えるべ
くサークルに入部する事にする。それと、もう一人学校にまいたビラを見て女性マ
ネージャーに成るべく高梨真弓が部室にやってくる。彼女の目的は野球サークルに
集まって来る男達と仲良くなる事だった。それぞれの思惑の中、サークル活動が始
まるのであった。
 何とか野球サークルを野球部にするべく部員集めを行うがなかなか部員を集める
事が出来ない。そんな時偶然晋が勧誘した男に目を付ける。男の名は真鍋徹だった。
 彼は高校時代野球で甲子園に出場した事のある凄いピッチャーだった。
高校野球に詳しかった晋はその男が真鍋徹だとすぐに思い出す。そして徹を入部さ
せれば部員も沢山入ってくると思い、徹獲得をするべく純、真弓と作戦を企むので
あった。
 しかし、徹にも甲子園大会中に恋人の石川咲子を病気で亡くすという事件がきっ
かけで野球を止めてしまう。それもあって晋、純、真弓の誘いを断る徹。そんな時
徹の背後に憑いている咲子の霊を見つけてしまう霊感の強い晋。咲子の霊に当
時の事情と咲子の思いを聞く晋。その事を徹に伝えもう一度野球をする事を徹は決
心する。そして野球サークルに入部する。
 徹が入部し、その事で部員が続々集まって来るのはつかの間、今度は晋が休学し
入院したという事件が起こる。病院に行く徹、そこで晋に会い晋の命が長く無い事
を本人から聞く。晋は死ぬ前に何かを成し遂げたかった。それが野球部だったと話
す。そして、徹に野球部の事を託しこの世を去る。
 残された人間で頑張って行こうという事でお話は終わるのでした。


畔上クンの独り言
 脚本も稽古もホントに時間が無かった。そんな公演でした。今回、今までの脚本
家の緑野大地では無く、伊勢タケルに急遽お願いして書き下ろしてもらったのです
が、なにしろ時間が無かったため、大変苦労させてしまいました。もちろん役者陣
もですが。(苦笑)
 お話の内容的に5人でやるのは「どうなの?」って展開でしたが、なんとかなっ
てしまうもので、ただ、上演時間が1時間と、少々今までの蓮を観に来て頂いたお
客さんには物足りなかったと思われます。後は、5人で1時間と言う事でなんだか
「御都合主義」的な起承転結であったような感が有りましたね。
 当初、「公演は中止にしよう」という決断までしたのですが、皆の協力の結果な
んとか公演を打つ事ができたという22回公演でした。